2015年2月4日水曜日

【開催レポート】地域資源×ITワークショップ成果発表会

2015116日~118日に青森の豊かな地域資源をフル活用したアプリを作り上げるサービス創出イベント「地域資源×ITマッチングワークショップ」が開催されました。

そして29日に、そのイベントで開発されたアプリをご紹介する成果発表会を開催致しました。
開催概要は下記の通りです。


▼日時:2015129日(木) 14:00-17:00
▼会場:県民福祉プラザ 3階 多目的室3B (青森市中央3丁目20-30
▼主催:青森県
▼企画運営:株式会社サン・コンピュータ
*本イベントは青森県「ITビジネスアイデア開発支援事業」により開催致しました。



▼今までの「地域資源×IT」に関するイベントついてご紹介
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青森県内の地域資源活用・課題解決に取り組まれている事業者様へ、活動をしていく上で出てきた課題や今後の理想像について事前にインタビュー。
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インタビューで頂いた課題や理想像を解決するにはどうしたらいいかを考えるアイデアワークショップを青森市、弘前市にて開催。
20151
アイデアワークショップで出たアイデアをもとにアプリの試作品開発をするハッカソンイベント「地域資源×ITマッチングワークショップ」を青森市にて開催。

※過去に開催しました「地域資源×IT」のイベント開催レポートは下記リンクからご覧ください。
【開催レポート】地域資源×ITアイデアワークショップin青森
▼トークセッション
*参加者の方に今までの地域資源×ITのイベントや試作品アプリのデモムービーをご覧になった感想をお聞きしました。
また、現状の地域への関わり方や、これからどのようなことをしていきたいか等の理想も話していただきました。


Aさん
タイムカプセルチームの作ったじばれーちゃんが気に行った。
ちなみにこのような会社に依頼をしたらコストはいくらかかる?

司会
・東北だと40万円から50万円ほどかかる。
・アプリを作ってどこでお金をとるかという話だと、アプリ自体に値段をつけて売る、アプリを無料にしてアプリ内に課金要素を入れるなどでお金を取るなどの方法がある。
・アプリ自体を無料にして人がたくさん集まり、100万ダウンロードという話になると、もうそれは100万人が見に来るメディアになる。
・アプリはあくまで広告宣伝物と割り切って、地域に誘客することを最終目的として、アプリを無料にして、地域に来させてお金を落としていってもらうことを目的としてもいいかもしれない。
・地元にこういうアプリなどを作るエンジニアがいたら、地域活性活動が最初は自己資金で始めるのと同様に、「ちょっとやってみませんか」くらいでアプリを立ち上げて、一緒にそのアプリを育てていくような形をとると、地域も盛り上がり、ローコストで済むのではと思う。
・気を付けてほしいことはせっかく作ったのものを、作っただけでは終わらせない事。ちゃんと遊び続けられるように作り続けていくことが大事。
・地域のためにエンジニアたちがITのスキルを提供するシビックテックと言う分野がある。
地域の人たちが「自分はこれが得意だからこれをやるんだ」という話と同じでITのスキルを場に出す、そしてみんなで一緒に作りましょう、というのを市民活動としてやること。。
・地域のために何かしたいというエンジニアたちは、動くものを作って役に立って皆が喜んでくれることが何より快感。
・エンジニアを巻き込んでいくには、彼らが得られにくい充実感や達成感を巻き込む側が上手に演出してあげるというのが大事。

Bさん
QRコードは良いと思う。
・私の地域(南部)ではグリーンツーリズムで農家民泊をやっているのだけれど、生徒一人一人が泊まる農家の情報を知りたいという学校側からの希望があり、事前に学校にグリーンツーリズムについて説明しに行く。
・外部向けの情報としてホームページはあるが、農家さんの名前と住所と「りんご作ってます」等の一言しかないので、もうちょっと深いところの情報を得られるようにしたい。
QRコードを利用して、生徒たちがスマホで読み取るり、事前に農家さんの雰囲気を感じる事で、実際に来た時に農家さんと生徒さんたちの距離が縮まるんじゃないかと思った。
QRコードだと手軽なのかなと思った。

司会
QRコードは普段全然読まないので、どう読み込ませる動機を作るかが課題。
・農家民泊の話だと、泊まる先の情報を確認したいというはっきりとした動機があるのでいい
・はっきりとした動機がない場合、とりあえずQR付けとけばみんなが見るという話かというとそうではない
・携帯、特にモバイルで重要なのは如何にユーザーが端末を操作しないで済むかが重要
1発目の画面で全部わかるようにするというのがモバイルでのものの考え方
・直感的に今すぐ欲しい情報をダイレクトに見えないとダメ
QRコードを読むという行動が発生しているので、手間が一つ増えている
Facebookなど、自分がいつも使い慣れているものには負荷・手間を感じない
QRを読む込む行動には、QRを読み込むカメラを立ち上げる・QRにかざす・読み取ったURLをクリックする、という手間が3つ、4つ存在する
・強めのインセンティブ「ここで俺はこのQRを読まなければどうにもならない」という環境を作ってあげることが大事
QRをコード自体が思わず読み込みたくなるようなものにしてしまう
・木をレーザーカッターで下降してQRコードを作ってみたり、QRコード自体をデザインする・絵を入れてみるという工夫をしてみる
QRコードは二次元バーコードと言われていて、普通の縦線のバーコードより入れられる情報量が結構ある
・逆に入れられる情報は結構多いが、普段使っている量は少ない
QRコードは3割で読み込むことができるので、例えば絵を入れてデザインしても読み込むことができる
QRを読み込んでHPを見れるだけじゃつまらない、インタラクティブにする
・動画が見れたり、読み込んだとたん農家さんにSkypeが繋がって会話が出来たり等

Bさん
・民泊は23日というスケジュールの中で、初日の夕方位に入ってくる
・ようやく慣れた辺りで帰っていってしまう
・「はじめまして、こんにちは」の部分を来る前に済ませておき、実際に来た時に「おかえり」感覚で迎える事ができると良い
・情報を先にインプットしてきてもらうのと、全くしていない状態ではすごく差が出ると思う
・せっかく仲良くなれたのにもう帰る日になってしまった、というのが現状
・来た時点で「ただいま」という状態であったら面白い

司会
それは何で解決できるだろう

Bさん
QRコードが簡単にできるというのなら、一つの手段かなと思う
・農家さんが50代、60代が多いので機械を使いこなせるかも心配

司会
3日間一緒に過ごすので、その農家さん自体にどう親しみを持ってもらうか、会うのが楽しみできてもらうかっていうところ
・その人の人となりが分かる状況を出してあげるというのが一つのポイント

Cさん
・短い動画が良い
・動画の最後に「うちにおいでよ!」「いらっしゃい!」という一言があれば良い
・農家は自分でパソコンを操作したり、動画を撮ったりというのは難しい
ITの人たちがフォローしてあげると良い

司会
・今、地元の高校生たちがBさんの地域の情報発信をYouTubeでやっている
・動画を撮影して配信するスキルを持った高校生たちが身近にいる
・地元高校生たちに民泊を回ってもらい、その取材自体を番組のネタにしてしまう
・地元高校生が動画でのホスト役になると、県外の修学旅行生たちが「動画の高校生に会ってみたい」となるかもしれない
・撮影できる高校生がいるのも財産
・民泊終了後もコミュニケーションを取れると良い
・農家でもメールを使える人はいろいろと相談に乗ったり、などもしているとの話を聞いたことがある
・スマホなどの普及率は上の世代に行くほど下がっていく
・デジタルとアナログでコミュニケーションが取れると良い
・子供たちはスマホでメッセージを送信するけど、それが配信される農家さんにはFAXで届くなど
FAXで書いて返事すると、単純にそれを画像化して送ってあげると、子供たちが「手書きで来た!」など温かみを感じる事ができるのかな
・コミュニケーションのギャップをうまくつかって仕組みをつくれると良い

Bさん
・修学旅行生は東京・神奈川・大阪辺りからが多い
・震災後減っていたが、最近また増えてきている
・田舎体験・農業体験と言うのは2年前から文部科学省の学習指導要綱になっている
・食体験・農体験と言うのは中学校か高校の3年間のうちに必ずやらなきゃいけない授業
・受け入れ体制については、農家さんが減っていっているのでなかなか厳しい
・収入は民泊で上がった
・東京方面だと、学校が合併して、今まで250だったのがいきなり350になったり、キャパが間に合わない
・青森県内の農家民泊をやっているどの地域も困っている
400人を受け入れられる地域がほぼ無いに等しい
・今年から別地域と連携してやっているがなかなか足並みをそろえることができない
・下北とも連携をしていきたい

Dさん
2月に下北に台湾の高校生が100人くらいくる
・前の日に泊まってるのが津軽地域で、1泊した後下北に来るのだが、間に入っている仲介役の人から細かいスケジュール等の連絡が来ないので困っている
・どうやってコミュニケーションをとっているのか、どういう体験をさせているのかが分からない
・人を介しており、全貌が分からずドキドキしながら不安に思っている
・一番に言葉の問題がある
・地域には中国語を話せる人がほとんどいない
・高校生がボランティアで入ってくれるのだが、皆スマホを持っているので、翻訳ツールなどを使っていいのであれば、スマホがコミュニケーションツールとして利用できるので良いのだが
・台湾の学校は地方の方に修学旅行で行かせる地域も多いので、農家民泊のニーズは結構ある

Bさん
・他地域と連携をはかるだけでも1年がかりだった
・連携をはかることは大変

Cさん
・将来のお客様になり得るので、先を見据えて投資していかないといけない
・これからもっと日本のものが欲しいという時代が来る

司会
・彼らにとって何に触れて何を体験することが、強烈な思い出になりまた来たいと思うのかを考える
・意外と地元の人が当たり前と思っているものが喜んでもらえる
・修学旅行に来た子どもたちからヒアリングできると良い
・修学旅行に来てくれた人たちが集まれる何か、SNSとかネット上にたまり場があっても良い
・「行って来て楽しかったね」で後に続かないことが良くない
・終わった後に彼らをどれだけ惹きつけていられるのか

Cさん
・行政主体でやると、実施することのみが目的になる
・本当は人に来てもらって今後の繋がりを考えていくことが大事
・受け入れる事だけに目が行っているので、次どうするかを考えていない
・子供たちの意見も受け入れないともったいない
・意見を取り入れながら次に来る子供達のためにレベルアップすることが大事

司会
・ちょっとした不満なども集めていかないといけない

Cさん
・やれること、やれないことの仕分けをしていきながら、その中で楽しんでもらい。思い出になっていくような動きをすれば将来に繋がっていくのではないか

司会
・コミュニケーションや情報伝達することがITの仕事なので、その出番だと思う
・違う学校の子同士でコミュニケーションできたり、ファンクラブみたいなものもあっても良い

Cさん
・私の上の世代くらいが、デジタルベースなのかアナログベースなのかで分かれていると思う
・いずれアナログベースの人達はいなくなっていくので、そこに向けてものを作っていく必要
・全部ITにするわけじゃなく、うまく教授しながらこれからの人たちが来るように、という考えが大切

司会
・来た子たちの体験をどう受け止めて発信するか
・街歩きアプリみたいなのを作ってあげて、どんどん自分たちで落としていってごらんという形もあってもいいかもしれない

Cさん
・せっかく地域に来るのであれば、お客様にもなってもらう必要もある
・ある意味ではセールスマンになってもらう必要もある
・良ければ口コミで広がっていくと思うし、どこに返ってくるかなどの仕組みを作れれば良い

Bさん
20年前に来た15歳の子が今は大人になり、その人からお歳暮などの注文を受けて生計を立てている農家さんも何人かいる
・アナログなんだけど、定期的に手紙を出したり、チラシを入れたり、アナログは絶対なきゃいけないものだと思うので、デジタルとうまく融合できれば次に繋がっていくのではと思う

司会
・コミュニケーションツールとしてITも使いながら残しづつけていくのが良い

Cさん
・ワッツ向けのスマホ振るアプリは、bjリーグそのものに売るのはどうだろうか
・チアの応援等の時間を利用
・最初は相手チームの色が画面に表示されていて、例えば100回振るとワッツ色に変わる等、それを相手チームの方へ向けて振れば面白そう
・ファン同士の応援合戦みたいなことがきそう

Dさん
・「わっぺん」と「農園アルバム」を足して2で割ったアプリが欲しい
・「わっぺん」の手作り感と「農園アルバム」の仕組みが欲しい
・特定地域のみだと使い方が限定されるので、青森全域で取り組めると可能性があるかな
・青森県に観光に来た人はこれを入れてください、と案内しておけばお土産を買いに行ったときにも生産者情報が分かるし、おまけがつくような仕組みも作ることができればより良い
・リピーター向けにその人が来るたびにステータスが上がっていく仕組みもあれば良い
・青森に何回も来てるのに、毎回どこから来たか聞かれるのはちょっと面倒

司会
・欲しいものであっても生産者まで関心が果たしていくかどうか、という問題もある
・生産者側からしたら作ってる人のことも知ってほしいって思っても、消費者の関心がそこまでいかない
Cさん
・物の価値を共有できる場所によって、生産情報まで欲しい人と、ただリンゴを買いに来た人で分かれる
・生産までの情報が欲しい人は、それなりの良い素材を求めていたり、どうやって作られたかも知りたかったりする
・身近なスーパーか、ちょっとお高めのデパートか

司会
・買う体験をどこでするかということと、そもそも買う人がどういう動機で買っていくのか、安くて物が欲しいのか、こだわりのものが欲しいのか、丁寧にものを選ぶのはお金に余裕がある人である
・そうなるとターゲットは富裕層になるかもと言うときに、得られるコンテンツはこれでいいのか、という話にもなる

Dさん
・絵を集めるというよりかは、ステータスが上がる方が面白い

司会
・ある程度金銭的に余裕がある人たちが見て楽しいもの

Cさん
・金銭的に余裕のある人たちを狙い、そこで流行ると自然と一般の人にも広まっていく気がする

Dさん
・今hotateをインストールしてみたのだけれど、これはこれですごく良いと思うけども、Twitterの認証が必要と言われたときに挫折してしまった
・とにかくアクセシビリティにして欲しい
・ダウンロード、インストールしたらすぐ使えるのが理想

Cさん
・そういうものは年代が上の人ほど抵抗がある
・認証などで、何か聞かれてこれ以上操作すると壊れると思っちゃう

Dさん
・エンジニアの人は機能を増やしていくということをしていきたいとは思うのだけれど、利用する人のターゲットによって、スマホに慣れているか度合いが幅広いので考慮してほしい
・使いやすさなどは特に青森県では意識してほしい

司会
・アウトプットが出てくると、もっとこうした方が良いという案も出てくると思う
・今回の成果発表会は一つのきっかけだったと思う。
・今日話した中では、修学旅行生をどう捕まえるかという所で、お題がまた出て来たので、また出来そうであれば場を設けたいと思う。
・また、今後情報交換や連携を是非とっていっていただけると運営側として嬉しく思う。
・今日以外でも、地域ごとでこんなことやってみたいという意見の持ち寄りの場があれば良い。
もし、同じ課題を抱えている人がいるようであれば、アイデア出しだけでも地域を超えてやれると面白い。



<今後のイベント開催について>
青森ITビジネスアイデア開発支援事業では、今後もITに関するイベントを開催予定です。
今後の開催情報は当ブログまたはスタッフFacebookよりご覧になれます。
農業やスポーツなどの異分野連携のなども企画中ですので、興味がおありになる方は是非ご参加ください!

▼青森ITビジネスアイデア開発支援事業Facebookは下記URLよりご覧になれます。

http://goo.gl/vAgWza




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